【子どもへの読み聞かせ】なぜ重要なの?コツやおすすめの絵本は?

【子どもへの読み聞かせ】なぜ重要なの?コツやおすすめの絵本は?

赤ちゃんや幼児はスポンジのようなもので、環境の中のあらゆるものを吸収します。お話の時間にも、子どもたちの頭は働き、耳にする言葉や登場人物など、学びのすべてを吸収しています。

子どもの年齢にかかわらず、読み聞かせは子どもの脳の発達を促し、夫婦の絆を深めるなど、さまざまな効果があります。必要なのは、数冊の本とやる気、そして少しの時間だけです。

ここでは、その始め方や読み聞かせの具体的なコツをご紹介します。

読み聞かせにはどんなメリットがあるの?

まず、1冊の本を選びます。お気に入りの椅子やソファ、ふかふかの絨毯の上や畳に座り、子どもを膝に乗せて、最初のページを開きます。

あなたが読みはじめると、子どもは物語にすっかり魅了されてしまうことでしょう。これは、まさに魔法です。さらに素晴らしいのは、子どもが楽しんでいるだけではなく、学んでいるということです。

現実的には、赤ちゃんが本を食べようとしたり、幼児がじっと座っていないで部屋を歩き回ったりするでしょうが、それは当然のことであり、どのような家庭にも同じことがいえます。しかし、それでも「本を読む」ことの利点に変わりはないのです。

絆を深める

読み聞かせは、親子の絆を深める素晴らしい機会です。慌ただしい一日の中で、一緒にゆっくりとした時間を過ごすことができます。2008年の調査では、読み聞かせは揺るぎない親子関係の支えになることも分かっています。

読み聞かせてもらうことで、子どもは安心感を得られ、本や読書に対して肯定的な態度をとる親を見て、子どもが読み書き能力を肯定的にとらえることにもつながります。

親の生活は慌ただしいものですが、少なくとも1日1回、決まった時間に子どもと一緒に本を読むようにしましょう。1日に1回も読まない日があっても、スケジュール通りに進まなくても、がっかりする必要はありません。できる限りの頻度で読み聞かせをしましょう。

お子さんが複数いらっしゃる場合、特に2歳以上離れているお子さんには、一人ずつ読み聞かせの時間を設けるとよいです。しかし、異なる年齢の子どもたちに同時に読み聞かせをしても構いません。多くの子どもたちは、さまざまな種類の物語を楽しんで聞いています。

複雑な話であれば、子どもたちはその内容を理解することができ、質問をすることもできます。また、簡単な話や親しみやすい話であれば、子どもたちは「昔からの友達」を楽しみ、読み聞かせを手伝ってくれることもあります。

普段から時間をかけて子どもと一緒に読書をすることで「読書には価値がある」という重要なメッセージを伝えることができます。

聞く力を育む

物語の読み聞かせを聞いて理解するには、子どもにある程度の理解力が必要とされます。理解力は、注意を払うこと、つまり聞く力(リスニングスキル)が大きく関わります。つまり、子どもが自分で読めるようになる前に、聞く力を身につけなければならないのです。

認知機能と言語発達

赤ちゃんだからこそ、読み聞かせは大切です。2013年の研究では、読み聞かせや話しかけを受けた赤ちゃんは、言語能力や問題解決などの認知的発達において高いスコアを出すことが示されました。

2018年の研究では、この関連性が幼少期から10代まで続くことが示唆されています。実際、研究者たちは、親と幼い子どもの間の言葉による相互作用(読み聞かせ、会話など)が、14歳になるまでずっと、高い言語能力とIQスコアを促進する可能性があると述べています。

語彙が広がる

絵本を読み聞かせることで、子どもが使う言葉の数や種類はぐんと増えるでしょう。絵本には、普段のコミュニケーションでは使わないような言葉が含まれていることが多いのです。

絵本を読んでいるうちに、さまざまな植物や動物に対してより具体的な名前を使うようになったり、形容詞(説明のための言葉)をたくさん使うようになったりするかもしれません。そして、これが積み重なっていくのです。

2019年に行われたある研究によると、幼稚園までの5年間に定期的に読み聞かせを受けた子どもは、その間に読み聞かせを受けなかった子どもに比べて、140万語も多くの言葉に触れることになるそうです。

注意力

読み聞かせは、子どもの集中力と自己管理能力の向上にも役立ちます。幼児は絵本の時間にぐずったり、気が散ったりしがちでも、読み聞かせを継続することで、少しずつ子どもたちが理解しようと耳を傾けるようになります。その結果、子どもはじっとしていられるようになり、注意力も高まり、記憶力も向上していきます。

創造性

本や物語は、子どもたちにまったく新しい世界をもたらします。恐竜、虫、飛行機などのノンフィクションの絵本は多くありますし、また、現実の世界を超えたファンタジーの要素を含んだ絵本なら既成概念にとらわれずに考えることができるでしょう。子どもは想像力が豊かなので、読書によってさらに創造力を高めます。創造性は、興味やアイデアを育むためにも、心の健康を育むためにも重要です。

人生の教訓

本は、実社会の状況について年齢に応じた方法で訴えかける機会を与えてくれます。子どもたちは、同年代の子どもたちが日常生活の中で行っていることを描いた本を特に好みます。

様々な状況のモデルとなるだけでなく、対象となるテーマの本を読むことで、子どもたちは、あるときは国境を越え、あるときは新しいことを知るでしょう。はじめて歯医者に行って不快感があったとしても、孤独は感じずに済むかもしれません。

社会性と情緒の発達

幼い子どもたちに絵本を読み聞かせることで、困難やストレスの多い経験に対処する方法を学ぶことができます。さらに、新しい学校への入学など、感情的になりがちな状況をテーマにした物語を読めば、会話が弾み、子どもたちは「この気持ちはごく自然なことなんだ」と感じられるはずです。

読み聞かせはいつ、どのように始める?

今日から始めましょう。赤ちゃん、幼児、未就学児、そして小学生になっても、親や保育者による読み聞かせは効果的です。

地元の図書館や中古本店、アマゾンや楽天などのネットショップでも簡単にさまざまな種類の本を見つけることができます。お友達から本を借りたり、貸したりするのもよいでしょう。

年齢別おすすめタイプの絵本

子どもたちの読書能力には、年齢や個人差によってさまざまなものがあります。簡単な本と複雑な本の使い分けについては、子どもの意見を参考にするとよいでしょう。幼い子どもたち(大きな子どもたちも)は、文字の少ない絵を好むかもしれません。

しかし、成長とともにより複雑なストーリーや、絵よりも文字数の多い本(絵のない本も含む)を紹介していきましょう。お子さんが一人で本を読むようになったら、途中で単語や文章を声に出して読んでもらうなど、一緒に読む過程にも参加させてあげましょう。これはとても良い練習になります。

専門家は、1日に30分程度、読み聞かせなどのリテラシー活動を行うことを推奨しています。本を読む以外の方法としては、交通標識やパッケージの箱を読んだり、歌を歌ったり、オーディオブックを一緒に聴いたり、お子さんに思いきり読んでもらったりしてみてください。どれも素晴らしい体験です。

年齢別①赤ちゃんへの読み聞かせ

生後6カ月未満の赤ちゃんには、シンプルで大胆な絵やコントラストの強い明るい絵の本が効果的です。本を見ながら赤ちゃんに話しかけてみましょう。ページに言葉が書かれている必要はありません。


じゃあじゃあびりびり 改訂 (まついのりこのあかちゃんのほん) [ まつい のりこ ]

もう少し大きくなったら(7カ月から12カ月)、簡単なフレーズやページの絵に関連した一行のテキストがある本にコレクションを広げていくとよいでしょう。


くつくつあるけ くつくつあるけのほん1 (福音館あかちゃんの絵本) [ 林明子 ]

12ヶ月から18ヶ月の赤ちゃんは、他の子どもたちが日常的なことをしている絵が載っている本に興味を持つかもしれません。動物やキャラクターなど、身近なものが描かれた本も同様です。この年齢の赤ちゃんには、より詳細な絵と簡単なストーリーや出来事が書かれた本がおすすめです。


どうすればいいのかな? くまくんの絵本 (幼児絵本シリーズ) [ わたなべしげお ]

赤ちゃんがおしゃべりをするようになったら、ページに書かれていることに参加させてみましょう。たとえば、絵を指差して「これは何かな?」と尋ねたり「これはバナナだね」と語りかけたりして、赤ちゃんが絵本に興味を持つようにします。赤ちゃんの言葉を繰り返すようにして、ポジティブに考えましょう(「そうだね、これは猫に見えるけど、実はリスなんだよ!」など)。

たくさんの本があるので、圧倒されないように。赤ちゃんへの童謡の本は、特に自分が覚えているようなものがいいでしょう。また、厚紙(ボードブック)で作られた丈夫な絵本だと安心です。

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年齢別②幼児のための読み聞かせ

生後19カ月から30カ月までの子どもは、おなじみのキャラクターが登場する本を好みます。この年齢では、ページにたくさんの言葉が書かれているよりも、アクションや絵、詳細がたくさんある本を好む傾向があります。短いストーリーの本、特に因果関係や問題を解決するために登場人物が努力しなければならないような本を探してください。


おでかけのまえに (幼児絵本シリーズ) [ 筒井頼子 ]

韻を踏んだり、歌ったり、文章を繰り返すことができるような本を探しましょう。また、繰り返しのある本を読んでいるときには、一旦止まって、子どもが空白を埋められるかどうかを確認してみましょう。


おやすみなさい コッコさん (幼児絵本シリーズ) [ 片山健 ]

また、登場人物とお子さんを結びつけることも大切です。たとえば「あなたと同じように、大きなベッドで寝ているね」といったように注目します。

文章を読んでいる最中にも質問してみるのもよいでしょう。本や章が終わるまで待つ必要はありません。たとえば「何色のお家?」といった表面的な質問ではなく「次は何が起こると思う?」というように自由形式の質問をしてみましょう。

ちなみに、この年齢では、ボードブックではなく、紙のページを使った本がおすすめです。子どもがあやまってページを破ってしまわないように、めくり方などを教えてあげましょう。

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年齢別③小学生からの読み聞かせ

子どもが自分で読めるようになっても、読み聞かせをやめるべきではありません。自立した読書は確かに重要ですが、たとえ14歳の子どもであっても声を出して読み聞かせることは、学業面でも精神面でもメリットがあります。


エルマーのぼうけん (世界傑作童話シリーズ) [ ルース・スタイルス・ガネット ]

この年齢では、流暢な読書と理解力が重要です。本を読んでもらっている間、子どもたちは本の内容を追いかけることができます。また、子どもの理解力を測るために、文章について質問することも考えてみてください。

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読み聞かせのコツ

繰り返しになりますが、本当に必要なのは、時間をかけて子どもに本を読んであげることです。本当に簡単なことなのです。でも、どうすれば楽しく読めるのか、悩んでしまいますよね。

いくつかヒントをご紹介します。

一貫性を持たせる

1日1冊でも、15冊でもいいので、いつもの生活の中に読み聞かせを取り入れるようにしましょう。また、毎回違う本を読む必要はありません。子どもは同じ話を何度も聞くのが好きですし、このような繰り返しによって学ぶことができます。大人にとっては退屈かもしれませんが、子どもが特定の物語を好むのは珍しいことではありません。

お気に入りの物語は、お子さんの興味や心のニーズを表しているかもしれません。根気よく続けること、たくさんの本に触れさせ続けることで、子どもたちはもっと多くの物語を求めるようになるでしょう。

時間を大切に

本を読む時間を十分に確保しましょう。本を読むのが面倒になってしまってはいけません。もちろん、毎日たくさんの時間をかけて本を読むことはできませんから、ちょっとした時間に読むのもいいでしょう。しかし、子どもにとって読書は、自分が全力で取り組む活動であることが大切です。

楽しんで

登場人物の声を変えたり、間をとったり、歌を歌ったりして、物語に命を吹き込みましょう。工夫して読むことで、子どもは物語をよりよく理解できるようになります。また、一人で本を読み始めた子どもにとっては、表現力豊かで流暢な読み方の良いモデルとなります。

関連性に注目する

子どもたちは、物語を自分の生活に当てはめることが大好きです。文章をより意味のあるものにするだけでなく、子どもが日常の経験で遭遇するさまざまな状況に対処するのに役立つかもしれません。

子どもにそのような関連性を指し示してあげましょう。ベッドの下の怪獣について主人公がどこで勇敢になったか、また、初めておまるを使った主人公を褒めてあげてください。

本を読むだけではありません。言葉を交わすことは、子どもにとって有益なことです。ある晩、本を読む気になれなかったら、話をするようにしましょう。絵を見ながら話をしたり、子どもに語り手になってもらったりするのもいいでしょう。親子の間で言葉が通じるものなら何でもいいのです。

読書の楽しさを伝えよう

私たちの目標は、子どもたちが「読みたい」と思うようにして、自主的に読む練習をして、流暢に読めるようにすることです。そのためには、子どもたちが読書を楽しむことが大切です。親は、子どもたちに素晴らしい物語や詩を読んであげることで、読書や言葉の楽しさを宣伝することができるのです。

子どもたちが人生で成功するために、必要なツールを手助けしましょう。活字を通して情報にアクセスできることは、絶対に必要なことです。知識は力であり、本にはそれが詰まっています。しかし、読書は単なる実用的なツールではありません。本を読むことで心が豊かになり、リラックスして貴重な余暇を楽しむことができます。

子どもたちが生涯にわたって活字と付き合うことができるよう、サポートしてあげましょう。そうすれば、仕事をしたり知識を得たり、あるいはシンプルに楽しむために、気軽に本を読める大人に成長するでしょう。

どうやって始めたらいいかわからないという方は、お近くの図書館の児童書部門の司書に相談してみてください。おすすめの本を教えてもらったり、本やその他のメディアを無料で貸し出してもらったり、家族全員が本を読みたくなるようなイベント(読み聞かせ会など)に申し込んだりすることができます。

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