2歳前後になると“イヤイヤ期”が到来しますよね。
子どものあらゆるシーンでの「イヤイヤ」に困ったり疲れたりしているお母さんは少なくないでしょう。
そんなときにおすすめなのが、せなけいこさんの絵本です。
ここでは「いやだいやだの絵本」について、絵本のおすすめ理由やセット内容などを紹介します。
言葉がけなどのヒントを得られるでしょう。
「いやだいやだの絵本」がおすすめの理由
せなけいこさんの絵本というと、しつけ絵本というイメージをもつ人もいるでしょう。 そもそも、“しつけ”とは、なんでしょうか。
【仕付け・躾】1.礼儀・作法を教え込むこと
出典:Google
もっと細かく言うと、
しつけとは、人間社会・集団の規範、規律や礼儀作法など慣習に合った立ち振る舞いができるように、訓練すること。概念的には伝統的な子供への誉め方や罰し方も含む。
出典:Wikipedia
つまり、訓練したり教え込んだりすることが“しつけ”というわけです。
そう考えると「いやだいやだの絵本」は、しつけとは少し異なります。
「いやだいやだの絵本」は、心穏やかな子育ての手助けをしてくれるツールといえるのです。
どんなときに役立つ絵本?
たとえば、おばけ絵本として名高い「ねないこだれだ」。
夜の寝かしつけに効果的というような意見もありますが、夜はもっと穏やかで心が落ち着くような絵本がいいでしょう。
ではこの「ねないこだれだ」はいつ読むのか。
個人的には、子ども達に落ち着いてほしいとき、いったん集中してほしいときがおすすめです。
たとえば、雨の日で体力があり余っていているなんていうときにも効果的でしょう。
いやだいやだの絵本①「ねないこだれだ」
作者:せなけいこ
出版社:福音館書店
出版年:1969年
おすすめ年齢:1歳児~
「ちょっと静かにして!」と言う前に、この絵本を開いてください。
子ども達は、ボンボンボン・・・というお母さんや先生の低い声に、一斉に注目するでしょう。
せなけいこさんの代表的な絵本は、世代を越えて子どもの心をとらえ続けています。
シンプルな絵柄とストーリーですが「怖いけど好き」という子ども心をピンポイントでキャッチしているのでしょう。
文章量も多くなく、親子で何度も読んでいるうちに、暗唱してしまえるくらいの文章です。
夜の9時です。「とけいがなりますボンボンボン」こんな時間におきているのはだれだ?ふくろう、くろねこ、どろぼう……。いえいえ、夜中はおばけの時間。シンプルなはり絵と独特のストーリーで、子どもたちをひきつけてやまない赤ちゃん絵本です。
出版社 福音館書店公式HPより引用
いやだいやだの絵本②「いやだいやだ」
作者:せなけいこ
出版社:福音館書店
出版年:1969年
おすすめ年齢:1歳児~
イヤイヤ期に読み聞かせたい絵本といえば「いやだいやだ」。
子どもは、さまざまな感情に葛藤しながら生活しています。
まずは大人が子どもの気持ちを受け止めて、そのううえで子ども自身が「どうしたらよいか」を考えることが大切。
「いやだいやだ」は、自分で考えはじめるきっかけになるでしょう。
ルルちゃんはなんにでもすぐに「いやだいやだ」といいます。あんまり「いやだいやだ」と言っていたら……。お母さんも「いやだ」といって抱っこしてくれなくなりました。おやつもお日さまも、大事なくまのぬいぐるみも、みんなが「いやだ」といいだします。いやいや期の子どもといっしょに読みたいユーモラスな絵本です。
出版社 福音館書店公式HPより引用
いやだいやだの絵本③「にんじん」
作者:せなけいこ
出版社:福音館書店
出版年:1969年
おすすめ年齢:1歳児~
キリンやカバなど、さまざまな動物が登場して、ニンジンを食べるというストーリー。
食卓にニンジンがあるときは「キリンさんも食べていたね」と声かけしてみましょう。
子どもは絵本の中で美味しそうにニンジンを食べるキリンさんをイメージしてくれるずです。
「食べない!」が「ちょっとだけなら」に切り替わってくれたらいいですよね。
食卓でニンジンを見つけると「ニンジン!」と言って、パクパク食べるようになったという声もあります。
小さなうちにこういった絵本に出会うことは、大きな収穫でしょう。
野菜を好きになってほしいときにも、おすすめです。
「にんじんの好きな子だあれ」うまもきりんも、さるもかばもみんなおいしそうに食べます。では一番すきなのだれ?
出版社 福音館書店公式HPより引用
偏食や歯みがきイヤイヤにおすすめの絵本▼
いやだいやだの絵本④「もじゃもじゃ」
作者:せなけいこ
出版社:福音館書店
出版年:1969年
おすすめ年齢:1歳児~
髪の毛を切られるのをいやがる子は、少なくないもの。
庭の木や犬など、もじゃもじゃしたものが登場し、どうしたらよいかを問いかけます。
ルルちゃんのもじゃもじゃ頭も登場。
「もじゃもじゃのままじゃいけないな」「スッキリしているほうがいいんだな」と子ども自身が気づくきっかけになるでしょう。
もじゃもじゃなのは、庭の木と犬のころとほどけた毛糸、それにルルちゃんの頭。さあどうしたらいいのかな……。
出版社 福音館書店公式HPより引用
豊かなイメージで心穏やかな子育てができる絵本
せなけいこさんの絵本はどれも、やさしいちぎり絵が美しい作品ばかりです。
その絵本の数々は「怖い世界をのぞいてみたい」という子どもの好奇心も満たしながら、子育て中の親が日常を心穏やかに過ごせるようなヒントが詰まっています。
せなけいこさんの絵本はどれも“こうしなければダメ”という風には終わっていません。
どの作品も、自分がどうしたらいいのか、子どもの心に投げかける形で終わっているのです。
「いやだいやだの絵本」4冊セット
「いやだいやだの絵本」は「ねないこだれだ」「いやだいやだ」「にんじん」「もじゃもじゃ」の4冊セットになっています。
セット購入の場合は「ケース」が付いてきます。
こういう「ケース」が好きな子どもは多いものですし、積極的にお片付けをするきっかけにもなるでしょう。
絵本を一生懸命ケースにしまう行動は、指先と頭のトレーニングになり、知育面でもおすすめです。
絵本のサイズは約17×17センチと、子どもの手に収まる小さめサイズで、持ち運びにも便利です。
「いやだいやだの絵本」まとめ
- 命令語や禁止語に代わって、イメージ豊かなことばがけのヒントが得られる
- 子どもの心をとらえ、気持ちを切り替えられるような絵本
- 日常を心穏やかに過ごせるようなヒントが詰まっている
- セット絵本は、ケース付きで、お片付けや知育にもおすすめ
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