日本一やさしい“水”の教科書!絵本「みずとはなんじゃ?」かこさとしさんからのメッセージ

日本一やさしい“水”の教科書!絵本「みずとはなんじゃ?」かこさとしさんからのメッセージ

平成30年5月、絵本作家の加古里子(かこさとし)さんが逝去されました。

かこさとしさんといえば、だるまちゃんなどの数多くの物語絵本のほか、自然や人間のからだなどさまざまなテーマの科学絵本を私たちに遺してくれた方です。

半世紀以上前に出版された絵本も多いですが、それらは今もなお輝きを放ち、子ども達から愛され続けています。

かこさとしさんが最後に手がけた絵本として話題を集めているのが、水をテーマにした科学絵本「みずとはなんじゃ?」(小峰書店)です。

ここでは、絵本「みずとはなんじゃ?」についてご紹介します。

かこさとしさん最後の絵本「みずとはなんじゃ?」

作者:かこさとし
画家:鈴木まもる
出版社:小峰書店
出版年月:2018年11月
おすすめ年齢:4歳児~

“かこさとしさん最後の絵本”ということで、テレビなどのメディアにも取り上げられている話題の絵本「みずとはなんじゃ?」。

表紙の絵を見て「あれっ?」と感じた方も多いでしょう。

確かに作者はかこさとしさんですが、絵を描いているのは鈴木まもるさんという絵本作家さんなんですね。

かこさとしさん最後の絵本『みずとは なんじゃ?』には、絵を手がけた鈴木まもるさんのかこさんに対する思いが込められています。かこさんの作品に触れてきた方ならたくさんの発見があるはず。お子さんはもちろん、かこさんの本で育った大人の方にも読んでいただきたいです! https://t.co/t364HFsJb3 pic.twitter.com/cp1lZk0Yc7

— 小峰書店 (@komineshoten) 20181016

容態がすぐれないかこさとしさんご本人の希望で、絵本の絵を鈴木まもるさんが担うことになったのだそうです。

「なんだ、かこさとしが描いていないのか…」とがっかりするなかれ。

この絵本は、子ども達へ伝えたかったかこさとしさんの想いと、それを託された鈴木まもるさんの想い、2人分の魂が宿っているんです。

あさ おきて、かおを あらう みず。うがいを したり、のんだりする みず。みずとは、いったい どんな ものなのでしょうか?暮らしの中で出会う水を通して水の不思議な性質を知り、自然環境に目を向けるきっかけとなるような、科学する心をはぐくむ絵本。
出版社 小峰書店公式HPより引用

絵本に込められた想いとは?

かこさとしさんは、この絵本の完成を見届ける前に、天国へ旅立たれてしまいました。

病床にありながら、最後まで子ども達のためにと原稿とラフをチェックしていたそうです。

鈴木まもるさんはその想いを引き継ぎ、制作に入られました。

先生から「よろしくたのみますよ」と三度も手を取って言われた言葉の響きと、手の感触は一生消えないでしょう。絵を描いていても、時々寂しいというのか、ため息が出ることもしばしでしたが「よろしくたのみますよ」と言われた先生の言葉がよみがえり、気持ちを奮い立たせ絵に向かいました。
「みずとはなんじゃ?」初回特典冊子・鈴木まもるさんの言葉より

やさしい言葉で綴られた文章、直観的にわかりやすい構成に、かこさとしさんのさすがの力量を感じます。

従来のかこさとしさん作品と変わることなく、子ども達への愛も感じるでしょう。

鈴木まもるさんは、かこさとしさんの想いを見事な絵で形にしてくれました。

絵本を開くと、作者たちの想いが読み手に伝わってきます。

通常、画家が絵を依頼されてからラフを完成させるまでには数ヶ月かかる。今回、突然の依頼にもかかわらず、鈴木さんが「絵本が完成することでかこさんがお元気になれば」と水の絵本のラフを最優先したことで、短期間に打ち合わせやラフのチェックなどを行うことができた。
「みずとはなんじゃ?」初回特典冊子より

小さな子どもにやさしい水の教科書としておすすめ

「みずとはなんじゃ?」は、科学的な内容にはなりますが、水についてやさしくかみ砕き、小さな子どもでも親しみやすい作品となっています。

水というひとつの事象から「地球」という大きな世界が見えてくるのが、見どころかつ最大のテーマでしょう。

最後のページでは、作者ならではの心憎い演出がされているのも見逃せません。

かこさとしさんの手がける科学絵本は単なる知識本ではなく、ひとつひとつに物語を感じるのが特徴的です。

▼作者のほかの科学絵本を見てみる▼

かこさとしさん最後の絵本「みずとはなんじゃ?」まとめ

  • かこさとしさんの伝えたかった想いを、鈴木まもるさんが見事な絵で形にした傑作絵本
  • 「水」の教科書として、小さな子ども(4歳児~)におすすめ
  • 「水」というテーマをやさしくかみ砕き、地球という大きな世界も見えてくる
Advertisement

おすすめ絵本カテゴリの最新記事